No.1155: 北国生活 7日目 little love tales
月別表示: 2008年09月の記事 カテゴリー: ゲーム
2008年09月06日の日記の概要
今回は日記ではなくRAMの5特集です。
.RAM 5の総評
雰囲気は雪の降る北国。
でも、Kanonとはどこか違う森と雪を中心に描かれた幻想的な世界観が特徴的。
主人公と妹は、(妹の学校が休みの間、)父の知り合いの女性が経営する牧場に遊びに来ていて、未知の北国生活に驚きと新鮮さを感じながらも次第に慣れ親しんで行きます。
ある日主人公が世話になっている牧場からバイクで1時間ほどの距離にある町に出かけると、アイヌの末裔らしい姉妹と出会うことになります。
……というすごくベタな導入で、中盤に差し掛かるまではまったりした、優しい物語でした。
でも、世間での評判(暫定)は「鬱ゲー」
始めるにはそれなりの気合いが必要になりそうです。
最後までやると、微妙に「鬱ゲー」ではないような気がしないでも無いのですが、最終的には直接的に「救い」が描かれる「リトルバスターズ!」や「ひぐらしのなく頃に解 祭囃し編」のようなカタルシスを求めた人たちには重い作品になったんじゃないかと思いました。そう言う意味では、「『CLANNADの結末の先』、汐と渚と朋也の3人をもっと描いて欲しかった」という要望に近いのかも知れません。近いだけですが。
RAM 5の音楽
5は、Keyの麻枝准が初のメインコンポーザー(≒スタッフロール上で一番上の音楽担当者)をつとめた作品であり、発売前から「サントラの方が売れてしまうかも知れない」みたいな笑えない冗談が公式サイト界隈で見られることがあり、かなり注目されていました。また同日発売の「リトルバスターズ!エクスタシー」とおそらく客層がかなり重なっていて、発売前こそ、売り上げの一部をリトバスに持って行かれるのではないかと一部で危惧されていましたが、結果的には相乗効果に近い形になり店によっては即日完売するほどの盛況だったようです。
それだけ期待された音楽面ですが、確かに素晴らしい質でした。
ただ、一部の曲に対して、「この場面に合っていない気がする」といった類の違和感がありました。
もちろん、場面に合っていない曲をそこに当てはめた演出面での失敗なのですが、もしも、それ以上にその場面に合う曲がなかった、或いは書けなかったというのであれば、それは、シナリオライターでも企画者でもない、それらの発注に応えるcomposerとしての麻枝准の今後の課題だと思います。
そうは言いつつ、5の音楽はどれも幻想的で、耳に残りやすい、良い曲ばかりなので、是非サントラを発売して欲しいところです。出したら確実に売れるものを出さないなんてこと、VAの社長が許すわけ無いですよねw
音楽面の感想を終える前に、何曲か好きな曲を好きな順に挙げておきます。
幻想風景、永遠、風の理、チセコロ、Little Snow、冬の陽だまり(チセ・アルケ)、森の子、白ノ荒野
RAM 5のシナリオ
織戸ほのかはキャラクターが良くてシナリオも一番良く練られていているので名実ともにメインヒロインですね。
ほのかの姉である織戸禰音のシナリオが途中まで良い感じでした。
ただし、どちらも最後に超展開をみせるので、それ以降の好き嫌いは分かれるんじゃないかと。
稲葉愛理はキャラクターが良くて、シナリオもなかなか良かったのですが2点ほど難点があります。
まずは志乃のせいで、愛理が主人公になってしまう点。
次に、他の話との整合性が取れていない(ように見えるだけ?)箇所があって、愛理シナリオをメインに考えると、5の牧場や町といった世界観がとても不確かなものになります。
奥菜楓は個人的にちょっと……。
でも、最後までツッコミどころのあるシナリオ展開で飽きません。(深夜にやっていて寝落ちしかけたことはありましたが。)
最後にひとこと
意外にセトウルの影が薄くて驚きました。
もののけ姫みたいに首だけになって敵に襲いかかるぐらいの犬だと勝手に思い込んでいたのがダメだったようですね。
勝手にハードルを上げすぎましたw