No.704: 毒薬のお話 その2
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2006年10月18日の日記の概要
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.前回の続き。まだalkaloidsの構造式に悩まされています。
昨日はaconitineとstrychnineについて書きました。
あ、化合物の末尾にeがつくのはalkaloidsの目印です。
でも、methaneは違いますよ。
必要条件と十分条件です。。。
か、勘違いしないでよねッ!!
今日は、codeineとmorphine,Noscapine,Papaverine,thebaineについて書きます。
どれもケシ科Papaver somniferumに含まれています。
栽培はあへん法(外部link:「法庫」)で禁止されています。
いきなりアヘンとか言うと恐ろしいので、codeineから。
Codeineは風邪薬にも含まれる咳止めの成分ですね。
ベンザブロックIP錠にも咳を和らげる目的で、ジヒドロコデインリン酸塩Dihydrocodeine phosphateが含まれています。Morphineの構造と一箇所だけ異なるのは、methoxy基。(morphineはphenol性の水酸基)
で、そのmorphineは有名な鎮痛薬で、末期がん等で患者の痛みを和らげるために使われるが、だんだん効きが悪くなっていくのでこの代替薬も積極的に研究されている。語源は古代ギリシアの夢の神 Morpheus から。
Noscapineもどう見ても咳止めです。
構造式をISIS Drawで書くときにイライラするmethoxy group3つ。環状etherの連続。
あれでもlactoneのつもりなのか?ww
Papaverineは鎮痙薬として使われる。せっかくpapaverを使っているのに微妙に影が薄い気がする。
そして、講義では一番影の薄かったThebaineの登場です。
なんと、扱われなかったwwww
テバインは薬学領域で扱うには毒性が強すぎるようです。
今後、良い利用法があれば研究されるんでしょうが…。
一応、thebaineだって、れっきとした麻薬成分です。