No.1198: りんけんまちゅり
月別表示: 2008年12月の記事 カテゴリー: 薬学
2008年12月11日の日記の概要
薬学部の試験が終わったら、臨検の試験がやってきた。そんな12月のスパイラルに必死で耐える学生の図。
.カーニバル
金曜日に(学内の)臨床検査技師の試験があるので、勉強中なう。
薬学部のcurriculumとは違う、optionalな選択科目なのですが、修了すれば臨床検査技師国家試験の受験要件を満たすことになるので、せっかくなので受けることにしました。正直言って、夏以来、実験が忙しすぎて、予定が合わず何度か休んでしまうなどしたけど、採血をすることが出来たり、臨床検査部の見学が出来たりと、医療従事者として、いろいろ勉強になったと思います。
細胞診とか病理組織の話は薬学部よりも医学部に近い分野の勉強になるんだけど、これからは薬剤師も知っておいた方が良い。それぞれの検査値について、患者さんより詳しくないようじゃ、医療従事者として終わってる気さえする。もちろん、一般の患者さんは、自分の病気に関係のある検査値だけ詳しいのだろうけど、それに対応しようと思えば、それなりに広範な知識を用意しないといけない、と。
薬・臨検モード
とか、振り返っている場合ではなくて、今ものすごく試験前です。
今日の勉強の成果の一部をここに列挙する。
ついったーでも、薬国試と臨検国試のことだけ書き続けていく、病んでしまったTLを吐く仕様のIDを用意しましたので、 @laki_pharm を見ると役に立つ情報が流れてくるかも知れません。間違えていたら、@やDMで教えてください。
- [染色体異常]ターナー症候群は染色体が45,X。頻度は女児1000~1500人に一人。
- [酵素]マクロアミラーゼとはアミラーゼに免疫グロブリン(IgAやIgG)がくっついたもの
- [酵素]ミトコンドリアCKは悪性腫瘍のマーカー。
- [酵素]CKはdimerで、MとBのsubunitが存在するので、CKとしてはMM, MB, BBの3type存在する。MBが心筋梗塞に特異的である。
- [酵素]血清AL-Pは主に肝、骨由来。小児では骨芽細胞由来のAL-Pが多く、血清AL-Pは成人より高くなる。
- [酵素分類] 1:酸化還元、2:転移、3:加水分解、4:リアーゼ、5:イソメラーゼ、6:リガーゼ
- [妊娠検査薬(OTC)]hCGが高値だと、胞状奇胎、悪性絨毛上皮腫、奇形腫を疑い、低値だと、流産、子宮外妊娠を疑う。
- [妊娠検査薬(OTC)]ヒト絨毛性ゴナドトロピンhCGは、αβ2つのサブユニットからなり、妊娠三週後半から尿中に出現する。モノクローナル抗体で定性試験を行う。
- [妊娠検査薬(OTC)]hCG is short for Human chorionic gonadotropin, and is used for pregnancy test.
- [妊娠検査薬(OTC)]What is hCG?
- [雑記]これはもう間に合わない。
- [ヘリコバクター・ピロリの検出]ワルチン・スターリー染色で黒、ギムザ染色で青紫色に染まる。
- [染色法]チールネルゼン染色は結核菌などの抗酸菌のセロイドを赤、核を青く染める。
- [真菌の染色法]グロコット染色では、カリニ原虫を黒、クリプトコッカスを黒の球状に染める。アスペルギルスではY字型の有隔菌糸、カンジダでは無隔菌糸を黒く染める。
- [真菌の染色法]グリドリー染色は真菌の菌糸、分生芽胞を赤~青に染める。グロコット染色は菌壁を黒に染める。
- [生理学]コルチゾールの血中濃度の推移。朝が最高値で以後減少。
- [ナイル青染色]中性脂肪を赤色に、リン脂質、脂肪酸、核、塩基性物質を青色に染色する。
- [フォイルゲン反応]フォイルゲン反応で、サイトメガロウィルス(核内封入体)が赤紫に染まる。
- [フォイルゲン反応]フォイルゲン反応は、DNAを赤紫色に染める反応のこと。塩酸(at 60℃)で加水分解し、2-デオキシリボースのアルデヒド基にシッフ試薬を反応させ、呈色させる。
- [解剖学]細網線維は肝臓や脾臓の細胞周囲に取り巻いて,臓器自身を支える柱となっている.
- [解剖学]細網線維は発達途上の幼弱な膠原線維
- [マッソントリクローム染色]鉄ヘマトキシリンで核を染めた後に、拡散速度の大きい小色素分子(酸フクシン、ポンソーキシリジン)が細胞の細網孔へ、拡散速度の小さい大色素分子(アニリン青)が膠原線維の粗構造へ入り込み青色に染め出す。らしい。
- [HE染色]HE染色でみるもの:未分化がん細胞の核分裂。膵臓は他の臓器より濃い青色に染まる。
- [HE染色]エオジン好性に染まるもの:パネート細胞、好酸球、胃粘膜壁細胞
- [HE染色]デラフィールドにはグリセリン、ワイゲルトには塩化第二鉄、ハリスには水銀
- [HE染色]カラッチのヘマトキシリン液はヘマトキシリン、ヨウ素酸ナトリウム、ミョウバンカリウム、純アルコール、グリセリン、蒸留水。
- [HE染色]媒染剤にはミョウバンアンモニウムなど。
- [HE染色]酸化剤としてヨウ素酸ナトリウムをよく用いる。
- [HE染色]酸化剤はヘマトキシリンをヘマチンに酸化させる目的で添加する。ヘマチンは媒染剤依存性に染色性を示す。
- [HE染色]色素は塩基性色素ヘマトキシリン(負:核酸→青系)と酸性色素エオジン(正:細胞質、筋肉、赤血球→赤系へ)を用いる。
- [HE染色]試薬は色素、酸化剤、媒染剤、安定剤を加える
- [HE染色]ハリスは水銀を含む
- [HE染色]マイヤーは進行性、ハリスは退行性
- Memo: リポフスチンは、脂質をリソソームが分解したときに生じる過酸化脂質。不溶性色素。
- Memo: アミロイドは前駆タンパクAPPからセクレターゼにより生じる。β・γ型によりβアミロイドが生成し、凝集・蓄積することがアルツハイマー病の原因だと考えられている。
- What's Lipofuscin?
- What is amyloid?