No.1352: 青色サヴァンと戯言遣い
月別表示: 2009年11月の記事 カテゴリー: 読書遍歴
2009年11月15日の日記の概要
読書の秋ということで、読書をしていました。西尾維新の「戯言シリーズ」を。全部で9冊なので、少し時間がかかりましたが、全部読みました。日記の本文中で書き忘れましたが、これ読んで、「京都」に住みたくなりました。
.戯言シリーズ
すっかり寒くなってきました。
前回の日記からもう2週間近く経過しているのかと思うと、それも自然なことです。
寒いだけならいいのですが、雨が降ると洗濯物が干せなくて、干せないと分かっていて洗濯機を回すほど酔狂な性格ではないので、部屋に未洗濯の衣類が増えていき、逆に着られる服がじわじわ減っていくため困ります。衣食住のうち、「衣」の兵糧攻め、みたいな。ご飯はファミマで解決するけれど。
というわけで、夜と休日を利用して読み進めてきた西尾維新の戯言シリーズを読み終えました。
文庫版だと4000頁以上あるらしく、読書の秋の第1弾にはもってこいの量でした。
2005年に完結している「物語」なので、感想や考察は溢れていることだと思いますが、是非、今思うところを書いておきたいと思います。他にも読みたい本があるので、ささっと書いて、終わろうと思います。
一冊目にして、最も一冊で完結している話。
思い返せばこの話は、登場人物、世界観などを描くための物語のように思える。
≪仲間(チーム)≫、ER3、玖渚友、ぼく(語り部)と。
きちんと殺人が行われていて、きちんと推理されて、きちんと解決した。
密室が登場して、きちんとミステリをしていたし。
玖渚友といーちゃんの絡みが一番多く描かれていた。
あと、容赦なく人が死ぬので、玖渚が死なないかハラハラしていました。
ミステリ要素に関して言えば、タイトルでネタバレされた気分になるのが唯一の問題点。
シリーズ第2弾。
一気に俗物っぽい、京都を舞台にした学園恋愛モノになったかと思ったら殺人鬼と出会うなどファンタジー要素もある、まるでFF8みたいな世界。嘘だけど。
哀川潤がこうも頻繁に登場するキャラクターになるとは、先のクビキリサイクルを読み終えた直後には予想していなかったので、これは嬉しい。最後まで読んだところで、そろそろ玖渚友の出番が少なくて悲しくなる。いーちゃん、もっと友と絡みなさい。
≪ジグザグ≫の弟子、姫ちゃん登場の第3巻。
ワイヤーって怖いよね。昔から丈夫な細い糸には敏感な方で、すごく恐怖を感じてきたので、この話を読んでいる間はなかなかリアルな怖さを感じていました。いよいよファンタジー要素が多くなってきて、それでも読ませる説得力で押し流されるような感覚。これが西尾維新の文章の魅力なのか、と感じ始めた頃。
≪死線の蒼(デッドブルー)≫の過去、≪仲間(チーム)≫時代の友人が登場する話。
ミステリ部分に関しては、さすがに途中から展開が読めてしまったけれど、それでもいーちゃんがどのように窮地をくぐり抜けるか、玖渚友を守れるか、最後まで見届けたい一心で読んでいました。
主人公以外全滅END。
推理モノであることを放棄したような展開で唖然とした。
でもここまで来るともう、完全にファンタジーだよなぁ...。
≪狐≫との戦い。
「だって世界って、終わらないじゃないですか。」が印象的。
西尾維新は、玖渚友をもっと描写するべき!!
総評
読後感は素晴らしかったので、最高だった。
読んでいる最中も、文体は好みだったし、文章のリズムがとても良くて、熟語を多用しても韻を踏んでいたりして格好良い。
小気味よいというのか。
あと≪二つ名≫ですね。これは中学生も好きそうで、とても良い。
わかりやすい記号化というか、二つ名があるだけで格好良いし、人間関係も整理されるし。
二つ名メーカーっていうウェブサイトがあるじゃないですか。
あれの、元ネタなのかは分からないけれど、あそこのフォームに「いーちゃん」って入れると「戯言遣い」ってでるんですよね。
そんなまさかって、≪仲間(チーム)≫のメンバーを入れたらちゃんと「玖渚友」で≪死線の蒼≫ってでて吹いたり。[ Twitter ]
元ネタも分かったところで、自分のハンドルを二つ名メーカーに入れてみるとすごく格好良いものが出力されたので、これからはネット上で私のことを呼ぶときは、ハンドル以外に、二つ名である≪壊滅瘴気(センチメンタルナイトメア)≫って呼んでもいいよ!!
さて、化物語を読もう。