No.746: GABAについて。
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2007年01月22日の日記の概要
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.今現在も机の右奥に食べ終えたあとの缶が残っていますが、「メンタルバランスチョコレート」とか言う名称のGABAを含むchocolateをすぐそこにあるサンクスとか、ちょっと遠くなるけどセブンイレブンなんかで良く見かけた気がします。正直、どこで見かけたかまで覚えてはいませんが。まあ最近見た記憶はないんですけど、多分まだ置いていると思います。
今回はそんな、巷で話題のGABAについて、花王の提供で電波を送信していた今は無き、東京では確かフジテレビが放送していた、関西テレビが製造した健康番組、あるある大事典に負けないぐらい解説しちゃいますねwサンゴ?KY?何のことですか?
まあ、負ける気はしませんが、いじるのはこれぐらいにしておきましょうか。でも一応、薬事法違反の疑いでもネチネチと捜査して欲しいなぁw
あ、これからするのは納豆の話じゃないですよ。
今日買いに言ったら147円でしたが、なぜ安くならない?
話を切り替えて…GABAって言うのは広義のアミノ酸ですね。発音はギャバで、グァバPsidium guajava Lはまた別の植物です。
表記揺れじゃなかったんだ~。(´・ω・`)今知った。
で、そのGABAはγ-アミノ酪酸 γ-aminobutyric acid の略で、γアミノ酸なのですが、通常、生体内に広く存在する20種のアミノ酸はα-アミノ酸です。いつものやつとはちょっと形が違い、存在する場所も脳とか膵臓とかなんか変わっています。
いつもの:H2N-C(R)-COOH
GABA:H2N-C(R)-C-C-COOH
GABAは中枢神経を抑制する神経伝達物質で、これが枯渇したり上手く働かなくなったりすると「てんかん」が起きたり、膵臓の細胞が破壊されて「糖尿病」になったりするようです。「てんかん」は神経が興奮した状態だから、「抑制が効いていない」=「GABAが枯渇している」のが原因だろう……というふうに感覚的に分かりますが、「糖尿病」に結びつく理屈がなかなか思い浮かばない。。。
そもそも「糖尿病」自体が決して単一の病態を表わす用語ではなく、どの型の糖尿病を指す言葉なのか判断できないので話が進まないですね。ここで言う「糖尿病」とはインスリン依存性糖尿病IDDMを表し、IDDM患者は体内でインスリンが作られないため、インスリンの注射が必須となる病気を意味します。(IDDM, Insulin Dependent Diabetes Mellitusと表記される。)
IDDM患者の膵臓では、GABAを作るのに必要なGADという酵素に対する抗体が確認されていて、GADの働きを阻害する。こうして膵臓のB細胞は破壊され、insulinが産生されなくなる。なんで膵臓でGABAが必要なのかは知りません。気になるので知ってる人がいたら教えてくださいwとにかく、中枢神経系でも膵臓でもGABAは必要不可欠で、現代人は不足しがちな神経伝達物質のひとつらしいですよ。
あ、最後になりましたが、GABAを生合成する際の前駆体はグルタミン酸で、さっきから出てきている酵素GAD(Glutamic Acid Decarboxylase グルタミン酸脱炭酸酵素)により中間体なしで、一発で合成されます。。。しかもグルタミン酸は生体内では多いほうだし。。。必要量は合成されてるんじゃないかな~。
結論として、GABAをいっぱい食べてもそんなに効果ないんじゃね?っていうことで今回は締めさせていただきますねw
最後の2段落さえなければ GABA のchocolateがバカ売れになるっていう構図ですか?
参考文献
[1]:ビジュアル生理学-神経細胞
[2]:What's "IDDM"?