No.747: 薬理学「再試」事件!?
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2007年01月25日の日記の概要
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.この前の土日にセンター試験も終わり、気が付けば2007年1月も下旬に差し掛かり、地味に寒い日が続いています。一個前の記事で、神経を抑制することで有名な物質であるGABAについていろいろ書いてみましたが、今回も続けましょうかwww
体内のGABAの濃度が下がる、つまりGABAが不足する原因は別にGABAを食べ物として摂取していないから、とか、GABAの直接の前駆物質であるグルタミン酸glutamic acidが不足しているからという訳ではないようですね。GABA自体を摂取すれば良い訳でも、前駆体を摂取すればいい訳でもないと言われればどうしようもない気がしませんか?
GABAについては大学の講義の一つ、薬理学で詳しく勉強しましたが、実は生化学的な見方をすることでこの謎が少し解けます。前回も出てきたIDDMの患者から確認できた抗GAD抗体の話に少しだけ関連しますが、GABAの生合成には前駆体であるグルタミン酸はもちろん、反応を触媒する酵素、GAD(グルタミン酸脱炭酸酵素)が必要です。じゃあGADを飲めば良いんじゃね?って言う訳にもいかない(酵素の精製も問題だろうけど、何よりGADが局在する中枢神経に効率よく、変性させずに運ぶ仕組みDDS Drug Delivery System が無いんじゃないかと思う。)し、そもそも酵素が足りないのが原因なのかも判りません。他に何か必要なものは無いか考えると補酵素coenzymeの存在に気が付くはず。
補酵素を必要とし単独では反応を触媒出来ない酵素をアポ酵素apoenzymeといい、それに補酵素が結合したものをホロ酵素holoenzymeといいます。
ここからはあくまでも酵素GADと前駆物質であるグルタミン酸が体内に十分量存在している場合について書きます。このような条件下では、理屈の上では、補酵素を体内に十分存在させる、つまり食物として補酵素を多く摂取すれば Glu → GABA の反応の頻度が高まり、目的とするGABAは十分生合成されるようになり、某社のchocolateやサプリメントを買う必要は全くありませんね。
ここで知りたいのは補酵素って何?ってことでしょう。それも補酵素の言葉の意味とか定義なんかじゃなくて(それは既に上に書いてますけどw)、具体的に何を食べればいいのか?っていうことでしょう。酵素CADによるGABAの合成反応に必要な補酵素はピリドキサルリン酸という化合物で、良く知られている名称で言えばビタミンB6です。
と言うわけで、生化学や薬理学を突き詰めると今話題の健康番組の真偽を問う上で核心とも言える部分に至るわけですが、こういう話は、用いた「前提」が真でなければ、いろいろ理屈を捏(こ)ねて導き出した結論も無意味なものになってしまうので、どこかで都合の良いことを言っていないか疑えないなら最初から観なければ良いんじゃね?ってことになります。
納豆うめぇwwwww
あ、前回と今回、やたら薬理学の話が出てくるのは薬理学の単位を落としかけたからですよ。ええ、そうでしょうともwそれに加えて今回は文章も真面目に書いてみたり。もう主語と述語がおかしいと自分で突っ込みを入れたくないw
試験の結果が学籍番号で張り出されるわけですが、昨日見たときは番号が無かった気がしたんですけどね……今朝、他の教科の合否を確認するついでに再度、奇跡を信じて観て見たらなぜか番号ありましたよ。。。
きっと、100番違う場所を見ていたんだろうな~と思いつつ、その後も数回確認してしまいました。
どう見ても合格です。本当にありがとうございました。